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カテゴリー: 相続税申告

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    相続税申告, 国際相続サポート

    • 2026.04.14
    • 門倉 誉士希

    アメリカ人の夫が亡くなったら?日本人妻が知っておくべき相続手続きと税金

    アメリカ人である夫が亡くなり、何をすれば良いか分からない、、、。 そんなお悩みをお持ちですね。 当記事では、日本に住むアメリカ人のご主人が亡くなった場合に日本に住む日本人の奥様が行うべき相続手続きについて解説をさせていただきます。 しなければいけないことを整理し、手続きの完了に向けた第一歩を踏み出しましょう。 第1章 アメリカ人の夫が亡くなった場合の相続手続き まずは日本に住むアメリカ人の夫が亡くなった場合の相続手続きについて整理します。 1-1 アメリカ人の夫が亡くなった場合特有の手続き 日本人の夫が亡くなった場合との大きな違いは、日本にあるアメリカ大使館または領事館への連絡が必要となる点です。 具体的には、アメリカ人の夫の死亡地を管轄する大使館または領事館に以下の情報を郵送または窓口にて提出します。 死亡届記載事項証明書(病院から発行される死亡診断書をお住いの市区町村役場に提出することにより取得できます)   亡くなられた方のご遺族の名前、住所、電話番号   亡くなられた方のアメリカのソーシャルセキュリティー番号 ご遺体を日本で火葬・埋葬するか、あるいはご遺体・ご遺骨をアメリカへ空輸して埋葬するのかどうか   上記の情報の提出後、「アメリカ政府発行の英文の死亡報告書」がご遺族に発行されます。 この死亡報告書は、アメリカの年金や保険金請求の手続き、アメリカにある財産の相続手続きで必要となります。 この詳しい手続きについては、以下の在日米国大使館・領事館のホームページにて説明されています。 【在日米国大使館・領事館のホームページ】 https://jp.usembassy.gov/ja/services-ja/death-of-a-u-s-citizen-ja/ 1-2 日本にある財産の相続手続き 亡くなった人(被相続人)がアメリカ人で生活の本拠地(ドミサイル)が日本にある場合、基本的には日本国内の財産については日本の法律に従って相続手続きを進めることとなります。そして、実際の相続手続きにあたっては亡くなった人(被相続人)の相続人を確定するための書類等が必要となります。 しかし、アメリカ人には日本の戸籍が無いため不動産の相続登記や金融機関に提出すべき必要書類が揃わないという問題が生じます。 亡くなった人(被相続人)がアメリカ人でその配偶者が日本人である場合、配偶者の戸籍には結婚の事実等が記載されている可能性もあります。しかし、それだけでは不十分な内容であることが多いです。 そのため、戸籍に代わって以下のような書類を集める必要があります。 【戸籍に代わる書類】 ・アメリカ人である被相続人及びその両親、きょうだい等の出生証明書、婚姻証明書、死亡証明書 等 例えば、出生証明書は、配偶者や親族が、被相続人が出生した地を管轄するカウンティ(郡)に請求をしたり、オンラインで取得をすることができます。 ・宣誓供述書(相続人が被相続人との関係及び被相続人の法定相続人を確認する内容のもの) 宣誓供述書は、相続人の個人情報の他、両親やきょうだい等の家族関係を記載したものをアメリカで公証してもらいます。 特に、戸籍のように「他に子どもはいない」ことの証明は、アメリカの公的書類ではできないので、この宣誓供述書で被相続人の子どもは他にはいないことを述べてもらうことがあります。 ・外国人登録原票、日本における出生届、婚姻届 等(日本に居住する被相続人の場合) 外国人登録原票は、主に弁護士を通じて取得することが多いです。日本での子ども等の家族関係が書かれていますので、法定相続人の調査・確定に有用です。 なお、これらの書類は外国語で作成されるため、手続きに使用するにあたっては日本語訳を添付する必要があります。 通常、日本にある財産の相続手続きにあたっては以下の書類が必要となります。 ・相続を証明する書類(戸籍) ・住所を証明する書類(住民票等) ・遺産分割協議書と印鑑証明書(遺言が無い場合) 1-3 アメリカにある財産の相続手続き(プロベート手続き) アメリカにある財産について相続による名義変更手続きを行う場合、実際の名義変更手続きについて日本の法律に従って進められることはほとんどありません。財産が所在する州の法律に従わなければ名義変更手続きができないことが通常です。 アメリカにある不動産や有価証券等の財産を相続するにあたっては、原則としてアメリカでのプロベート手続き(遺産を裁判所の監督のもとで整理・分配する手続き)が必要となります。このプロベート手続きにおいては、現地の弁護士や裁判所の関与が無ければ解約や名義変更といった相続手続きができないこととなります。 プロベート手続きには相当の時間と専門家に対する費用を要することになります。 【「プロベート手続き」についてはこちらの記事をご参照ください】 1-4 アメリカの年金停止と遺族年金(Social Security)の受取り手続き 日本に住むアメリカ人の夫がアメリカでの勤務歴により米国年金(Social Security)を受給していた、または、受給資格があった場合は以下の手続きを行う必要があります。 ・米国のSocial Security Administration(SSA)に電話で連絡をし、米国年金の受給者であるアメリカ人の夫が死亡した事実を伝え、年金の支給停止と過払い分の返還(※)の要否を確認する (※)亡くなった後の期間に対応する年金は支給対象外となるため、既に振り込まれた分があれば返還が必要となる場合があります。 ・遺族年金の給付の有無の確認を行う 配偶者や子どもは条件を満たせば毎月の遺族年金や一時金を受け取れる可能性があります。 なお、アメリカ大使館または領事館がアメリカの遺族年金に関する相談・申請窓口になっています。 「アメリカ人の夫が日本で亡くなり、アメリカの遺族年金について相談したい。」と連絡すると、必要書類や進め方を教えてもらえます。 【在日米国大使館・領事館のホームページ】 https://jp.usembassy.gov/ja/services-ja/social-security-ja/ 第2章 アメリカ人の夫が亡くなったときの日本の相続税 次にアメリカ人の夫が亡くなったときの日本の相続税について確認しましょう。 2-1 日本の相続税の対象となる財産の範囲 亡くなった人(被相続人)が日本に住んでいるアメリカ人で、その相続人が日本に住んでいる日本人の場合、日本の相続税はその亡くなった人(被相続人)の全世界にある財産が対象となります。 【日本の相続税の課税範囲判定のフローチャート】 また、以下の判定表でも日本の相続税がかかる財産の範囲を判定できます。 【日本の相続税がかかる範囲の判定表】 ※1 外国人被相続人を除く 外国人被相続人…相続開始時に一定の在留資格を有するもの。 ※2 一時居住者を除く 一時居住者…相続開始時に一定の在留資格を有する者で、相続開始前15年以内の国内居住期間の合計が10年以下であるもの。 ※3 非居住被相続人の前提 非居住被相続人…相続開始前10年以内において、国内に住所を有していた期間中、継続して日本国籍がなかったもの。 なお、日本の相続税は亡くなった人の財産(相続税の対象となる財産)が基礎控除額を超えなければ発生しません。 この相続税の基礎控除額は、【3,000万円+(600万円×法定相続人の数)】で計算されます。 なお、被相続人がアメリカ人の場合も日本の相続税を計算する上での「法定相続人の数」や、「法定相続分」は日本の民法に基づいて判断することとなります。 2-2 アメリカの遺族年金は日本の相続税の対象となる 通常、遺族年金は日本の相続税の対象ではありません。 しかし、2026年現在の課税実務上、アメリカの遺族年金については日本の相続税の対象となることとなっています。 この点について、日本の遺族年金とアメリカの遺族年金でその取扱いが大きく異なりますので留意が必要です。 なお、配偶者が受け取るアメリカの遺族年金の相続税計算上の評価額は、「配偶者が将来受け取る年金額の現在価値」となります。配偶者が将来受け取る年金額は相続開始日時点の配偶者の年齢における平均余命に基づき計算します。 【アメリカ遺族年金の相続税計算上の評価額の計算式】 1年当たりの受給額(平均)※×複利年金現価率=相続税計算上の評価額 ※受給額は変動するため亡くなった時点での受給額を基準とします。 【具体例】 ・前提 相続開始日(亡くなった日):令和7年1月 遺族年金受給者:昭和27年1月生まれの女性→「完全生命表」の平均余命は17年 1年当たりの受給額:月650ドル×12か月×相続開始日TTBレート157円=1,224,600円 予定利率:2.5% ・計算 1年当たりの受給額1,224,600円×複利年金現価率13.712=16,791,715円 実際の評価額の計算は下記国税庁HPに必要情報を入力すれば自動計算されます。 【国税庁ホームページ】 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/nofu-shomei/teikikin/shusinteiki.html 2-3 配偶者は「配偶者の税額軽減」の適用を受けることが可能 日本の相続税においては「配偶者の税額軽減」という制度があります。 これは、亡くなった人(被相続人)の配偶者が遺産を相続する場合、一定額まで相続税がかからず、配偶者の税額が軽減される制度です。これにより配偶者の場合、相続する財産が1億6,000万円、もしくは、法定相続分のどちらか多い方までであれば相続税がかかりません。 第3章 アメリカ人の夫が亡くなったときのアメリカの遺産税 アメリカにある日本の相続税に相当する税金として遺産税があります。 アメリカ人の夫が亡くなったときのアメリカの遺産税について確認しましょう。 【「アメリカの相続税(遺産税)」についてはこちらの記事をご参照ください】 3-1 アメリカの遺産税の基礎控除額はとても大きい 2026年現在、亡くなった方(被相続人)がアメリカ人の場合のアメリカ連邦遺産税の基礎控除額は1,500万ドルとなっています。1ドル150円の為替レートで換算すると22.5億円となります。(アメリカ非居住者の場合には控除額が制限される場合あります。) したがって、アメリカ人の場合にはほとんどのケースでアメリカの連邦遺産税は課税されない、というのが実態となります。 なお、このアメリカ遺産税の基礎控除額は毎年のように改正が行われており、実際に遺産税の計算をする際にはその年の基礎控除額の確認が必須となります。 3-2 アメリカにも配偶者の優遇措置がある 仮に亡くなった方(被相続人)の遺産がアメリカの連邦遺産税の基礎控除額を超えた場合、日本の相続税と同様に配偶者には配偶者控除という税制優遇があります。 配偶者がアメリカ人の場合、この配偶者控除は無制限となるためこれに対応する連邦遺産税は発生しないこととなります。 3-3 州税として遺産税に注意 アメリカには、連邦税としての遺産税の他に州によっては州税としての遺産税(相続税)が存在します。連邦税の遺産税はかからない場合でも州税としての遺産税(相続税)はかかる、といった場合もあります。 財産が所在する州の遺産税(相続税)のルールについてもしっかりと確認をする必要があります。 3-4 日本とアメリカの両方で相続税がかかる場合には外国税額控除を適用 複数カ国による二重課税を防ぐために「外国税額控除」という制度があります。 日本在住のアメリカ人の方が亡くなった場合、日本の相続税とアメリカの遺産税(日本の相続税に当たる税金)の両方がかかってしまう二重課税のリスクがあります。 アメリカの遺産税は亡くなった方がアメリカ人の場合、その全世界の財産が対象となります。 一方、日本の相続税も上記2-1のフローチャートの結果に応じて日本国内の財産、または、日本国内・国外すべての財産に課税されることとなります。 つまり、亡くなった方の財産に対してアメリカと日本両方の相続税(遺産税)がかかることある、ということになります。 この複数カ国による二重課税を排除するために「外国税額控除」という制度があります。 【例】 前提:日本に住んでいる方が、日本に20億円の財産、アメリカに20億円の財産がある状態で亡くなった。    相続人は日本に住んでいる子ども1人。 日本の相続税:全世界の財産(40億円)に対して日本の相続税20億円が発生 アメリカの相続税:アメリカにある財産(20億円)に対してアメリカの遺産税4億円が発生   この場合、全世界の財産にかかる日本の相続税20億円から、外国税額控除によってアメリカの遺産税4億円を差し引き、残りの16億円だけを納めることとなります。 なお、実務上は日本の相続税の申告期限(原則被相続人が亡くなってから10ヶ月以内)までにアメリカの遺産税が確定しないことが多いです。 その場合、日本の相続税の申告期限までに一旦20億円を納税します。 そして、アメリカの遺産税4億円が確定次第、当該4億円の外国税額控除を適用した申告書を再提出(更正の請求手続き)し、4億円の還付を受けることとなります。 この外国税額控除の適用に当たっては日本の相続税を計算する税理士と、アメリカの遺産税を計算する会計士・弁護士等の専門家との連携が不可欠となります。 アメリカの専門家を選定する際には、アメリカの遺産税に精通した専門家に依頼しましょう。 【「外国税額控除」についてはこちらの記事をご参照ください】 第4章 トラブルを防ぐための対策 アメリカ人の夫が亡くなった場合の相続手続きにおいて最もポイントとなるのは、アメリカに財産がある場合に必要となるプロベート手続きをいかに回避するか、という点です。 アメリカ人の夫が亡くなった場合の相続手続きの具体的なトラブル対策について確認しましょう。 4-1 プロベート手続きの回避 財産の移動・トラスト・共同所有 アメリカ人の夫がアメリカに財産を持っている場合、その財産を相続するためには原則としてプロベート手続き(遺産を裁判所の監督のもとで整理・分配する手続き)が必要となります。そして、このプロベート手続きには、現地の弁護士や裁判所の関与が必要となり、相当の時間と専門家に対する費用を要することになります。 アメリカ人の夫から財産を相続するにあたっては、このアメリカのプロベート手続きをいかに回避すべきか、というのが最大のポイントとなります。 以下に具体的なプロベート手続きの回避方法をご紹介します。 〇財産の移動 プロベート手続きはアメリカにある財産が対象となります。したがって、財産をアメリカ国外に移せばプロベート手続きの心配はなくなります。 シンプルですが、相続が発生する前にアメリカにある財産を日本に移す、というのはアメリカでの手続きを回避する上で最も有効であり確実な方法となります。 本件の事例とは異なりますが、亡くなった人(被相続人)がアメリカに住んでいるアメリカ人で、日本に銀行口座を残して亡くなったときは、その相続手続には理論上、アメリカの法律が適用されます。その結果、相続人間での相続割合(誰がいくら相続するか)や相続手続き等についてトラブルが生じる可能性があります。 〇トラスト アメリカにある財産にトラスト(信託)を設定することは、プロベート手続きを回避する有効な手段となります。 トラスト(信託)とは、財産を所有している人が信託契約によって信頼できる第三者に持っている財産の運用や管理、最終的な処分までを任せるものです。その契約において自分が死亡した時はこの人に財産を渡す、ということを定めておけばプロベートを経ずに財産を移転することができます。 〇共同所有(ジョイント) 共同所有(ジョイント)とは、財産を共同所有にすることです。共同所有者が亡くなった場合にその所有権が残りの共同所有者に移転するため、プロベート手続きが不要となります。代表的なものとしてジョイント・アカウント(共同名義の預金口座)とジョイント・テナンシー(不動産の共同所有)があります。 4-2 日本と海外のそれぞれで効力のある遺言書を作成する 日本の遺言と同様にアメリカでも遺言(Will)を作成し、遺言で指定した通りに相続財産を分配することが可能です。 日本またはアメリカの方式で作成した遺言書が他方の国においても法的に有効となる場合もありますが、実際にスムーズに手続きが進められるかというと難しい場合が多いです。日本とアメリカに財産がある場合には、日本の財産については日本の方式に従った遺言書を作成し、アメリカにある財産についてはアメリカの方式に従った遺言を作成することがポイントです。一方の国の方式のみで遺言書を作成した場合よりもスムーズに手続きを進めることができます。 ただし、気を付けなくてはいけないのがアメリカにある財産についてアメリカの方式の遺言書があったとしてもそれだけではプロベート手続きを回避することはできない、という点です。トラストと組み合わせることなどにより、プロベート手続きの回避もできるようにしておくことが重要です。 4-3 海外に財産がある場合には専門家に相談を ご主人がアメリカ人で相続が発生した場合、そのご相談は国際相続に精通した日本の専門家(税理士や弁護士)に依頼されることをお勧めします。 日本にお住まいのアメリカ人の日本の相続税・アメリカの遺産税、両国での相続対策を検討する上ではアメリカの法律だけでなく、日本の法律についても精通している必要があります。両者は密接に関わり合うためです。 また、トラストの設定などアメリカ現地の専門家のサポートが必要となった場合、自分で現地の専門家を探すのは難しく、報酬や支払いタイミングの交渉も容易ではありません。相場感がないまま契約すると、通常より高い金額になるリスクもあります。 国際相続に精通した日本の専門家(税理士や弁護士)であれば、現地の信頼できる専門家とネットワークを持っていることが多く、このようなリスクも軽減できます。 第5章 アメリカ人夫の相続はぜひ税理士法人マインライフへご相談ください アメリカ人の夫の遺産に日本の相続税やアメリカの遺産税がかかるかもしれない・・・。 また、アメリカ人の夫がアメリカに財産を持っていて、プロベート手続きが不安である・・・。 そのような難しいケースでも、弊社には最適なサポート体制が整っています。 税理士法人マインライフは、新宿・津田沼を拠点に、相続・国際相続の専門家として豊富な実績を持つ少数精鋭の税理士法人です。年間数百件の相続税申告を担当しており、経験豊富な税理士が必ず最初から最後まで対応します。 「アメリカ人の夫の相続手続きをどうしたらいいのかわからない・・・。」と感じている方は、ぜひ税理士法人マインライフへご相談ください。 初回面談は無料です。ご状況をお伺いし、今すぐできる最善の方法をご提案いたします。 第6章 まとめ いかがでしたでしょうか。 アメリカ人の夫が亡くなった場合の相続手続きには以下のようなポイントがあります。 ・日本に住むアメリカ人が亡くなった場合は日本にあるアメリカ大使館または領事館への連絡が必要 ・日本にある財産の相続手続きには戸籍に代わる出生証明書、婚姻証明書、死亡証明書、宣誓供述書等が必要になる ・アメリカにある財産の相続手続きには原則としてプロベート手続きが必要となる ・亡くなったアメリカ人の夫が米国年金を受給していた場合にはその相続人が遺族年金を受け取れる場合がある ・米国の遺族年金は日本の相続税の対象となる ・日本の相続税の計算上、配偶者が財産を受け取った場合には配偶者の税額軽減の制度の適用が可能 ・アメリカの連邦遺産税は基礎控除額が多額であるため発生しないことが多い ・アメリカの連邦遺産税にも配偶者の優遇措置がある ・アメリカの連邦税としての遺産税はかからなくとも、州税としての遺産税がかかることがあるので注意が必要 ・日本の相続税とアメリカの遺産税の両方がかかる場合には外国税額控除の適用を検討する ・アメリカのプロベート手続きを回避する手段として、財産をアメリカ国外に移動したり、トラストや共同所有(ジョイント)とする方法がある ・遺言を作成する場合には財産のある国それぞれの方式で作成することがおすすめ(遺言だけではプロベートの回避はできないことに注意) ・アメリカ人のご主人が亡くなった場合の相続手続きは国際相続に精通した日本の専門家(税理士や弁護士)に相談した方が良い ・アメリカ人夫の相続で困ったら「税理士法人マインライフ」へ! アメリカ人のご主人が亡くなった場合の相続手続きは日本人が亡くなった場合とは異なり、日本とアメリカ双方の法律が絡み大変複雑なものとなります。 通常、この手続きを個人一人で行うのは相当な時間と労力を要するものと想定されます。 当記事を参考にしていただき、相続のためにすべきことを整理していただいた上で、ご相続人の皆様が円満な相続を迎えられることを願っております。 国際相続にあたってはやるべきことがたくさんありますが、まず今できることを一つずつ進めていきましょう!
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    相続税申告, 国際相続サポート

    • 2026.03.14
    • 川崎 朝輝

    海外にいるはずの相続人が所在不明/所在調査から手続き完了までの対処法

    「母が亡くなり手続きを進めたいのに、海外にいる弟と連絡がつかない……」 相続人のうち一人が海外に住んでいて、長年連絡が取れないまま。 手続きを進めたいのに、何から手をつけていいのか分からない。 いつまでに何をすればいいのかも分からず、ただ日だけが過ぎていく。 そんな状況に、焦りや不安を感じていませんか? 実は、連絡が取れない相続人がいる場合でも、相続手続きをすることは可能です。 本記事では、所在不明の相続人がいる場合に取るべき具体的な対応や制度の活用方法を、実務経験に基づいて分かりやすくご紹介します。 結論から言えば、 ➀できる限り所在を調べる → ➁見つからない場合は家庭裁判所に申立てを行う という二段階で進めます。 また、相続手続きを進めるうえで最も注意すべきなのが、「相続開始から10か月以内に行う相続税の申告・納税」です。 この期限に間に合わせるためにも、全体の流れと各ステップにかかる時間を把握しておくことが大切です。 ここでは、相続手続きを期限内に進めるための主な流れを時系列で整理します。 1. 相続人が海外にいて、所在や連絡先が不明の場合の対応 まずは、相続人が海外にいて所在や連絡先が不明な場合の相続手続きの主な流れと期限を線表で整理します。 この線表を確認しながらそれぞれの手続きの内容をご確認ください。 【相続手続きの主な流れ及び期限の線表】 ※①は戸籍などの収集、⑤は遺産分割協議、⑥は名義変更の手続きです。 なお、「③相続人の調査」で相続人への連絡が取れれば「④管理人の選任」は不要となります。 また、相続税を亡くなった方の資金で支払うのではなく、ご自身の手許の資金で支払う場合は「⑥名義変更」の手続きは10か月過ぎてから行っても大丈夫です。   1-1 相続手続きの主な流れ(死亡~遺産分割~名義変更) ① 戸籍などの収集(目安:1か月~2か月) 相続手続きの最初のステップは、被相続人(亡くなった方)の死亡と相続人を確定することです。 そのために、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍と、相続人全員の戸籍を収集します。 これらの戸籍は、本籍地の市区町村役場で取得します。 また、令和6年3月からは「戸籍の広域交付制度」により、全国どこの市区町村役場からでも戸籍が取得できるようになり、以前より便利になっています。 ただし、制度上の制約や混雑状況により、取得には日数がかかることもあるため、早めの準備と役所への事前確認をおすすめします。 自分で取得するのが大変であれば、税理士や弁護士に依頼して全国の戸籍・住民票を取得してもらうこともできます。 ※なお、海外に住む相続人であっても、日本国籍を有していれば通常は戸籍に記載されています。 ただし、外国籍の方や国籍喪失者は戸籍に記載されていないこともあるため、その場合は別途、国籍や親子関係等を証明する書類(出生証明書、宣誓供述書など)が必要になります。 ② 遺産の調査(目安:1〜3か月) 被相続人がどのような財産を持っていたかを確認します。 不動産の登記簿謄本(法務局)、預金・証券(金融機関・証券会社)への照会、年金記録や生命保険加入の有無の確認が含まれます。不動産であれば、被相続人の名前で名寄せをすることで全国に所在する被相続人名義の不動産を特定できます。 海外にも財産がある場合は、現地の専門家の協力が必要になることもあります。調査には時間がかかるため、できるだけ早めに着手するのが重要です。 ③ 相続人の調査(目安:3か月以上) 連絡が取れない相続人の居所や連絡先を調査します。 SNS、LinkedIn、在外公館(日本大使館・領事館)への照会、民間調査会社の活用など、手段はさまざまです。 ここで大切なのは、見つからなかったとしても「調査した記録」をきちんと残しておくことです。 この記録は、のちに家庭裁判所へ不在者財産管理人の申立てを行う際の重要な証拠資料になります。 ※調査方法についてはこのあとで詳しくご紹介します。 ④ 不在者財産管理人の選任(目安:1〜3か月) ③の調査を行っても相続人の所在が不明なままであれば、家庭裁判所に申し立てを行い、不在者財産管理人を選任してもらいます。 不在者財産管理人は、所在不明の相続人に代わり、遺産分割協議などの手続きを行うために、家庭裁判所が選任する代理人です。 申立ての際には、所在調査の内容や経過を証明する資料の提出が求められます。 ※申立て手続きの詳細についても後述します。 ⑤ 遺産分割協議(目安:1か月) 相続人全員で、誰がどの財産を相続するかを話し合います。 不在者がいる場合には、④で選任された不在者財産管理人が代理で協議に参加します。 話し合いの結果は「遺産分割協議書」にまとめ、相続人全員の署名と実印が必要です。 ※海外在住の相続人については、日本の印鑑証明書が取得できないため、日本の印鑑証明書の代わりとして、在外公館(日本大使館・領事館)で発行される「サイン証明(署名証明)」を取得・添付する必要があります。相続人が外国籍の場合は、在外公館ではなく海外のNotary office(公証役場)でサイン証明を取得することになります。 注意点:海外居住の相続人がいる場合、遺産分割協議書のやり取りに国際郵送の時間がかかるほか、大使館・領事館への移動や予約にも日数が必要になるため、国内よりも時間に余裕を持った対応が求められます。 ⑥ 名義変更(目安:1〜2か月) 遺産分割協議書が完成したら、不動産・預貯金・株式などの名義を相続人名義へ変更します。 各機関(法務局、銀行、証券会社など)に遺産分割協議書、戸籍、本人確認書類などを提出して手続きします。 ※海外居住の相続人については、本人確認書類の翻訳、公的住所証明書などの追加提出を求められることもあります。 ⑦ 相続税の申告・納税(期限:10か月以内) 相続税の申告が必要な場合は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に、申告と納税を行う必要があります。 遺産の総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合が対象です。 被相続人が日本に居住していた場合、相続人が海外に住んでいたとしても、日本に居住している相続人と同様に、日本の相続税の対象になります。 手続きには時間がかかることが多いため、②の遺産調査と並行して、早めに税理士に相談し、申告準備を進めることが重要です。 1-2 相続人が海外・不明な場合でも要注意!期限が決まっている相続手続きとは? 相続人が不明でも、期限のある手続きは待ってくれない。 相続人の1人が海外に住んでいて連絡が取れない、あるいは所在すら分からない。 このような状況でも、一部の相続手続きには「期限」が定められており、放置すると不利益を被る可能性があります。 例えば、相続放棄や相続税の申告などは、「相続開始を知った日」から〇か月以内に行わなければならないと明記されており、相続人の状況にかかわらずタイムリミットがカウントされます。 ここでは、海外・不明な相続人がいる場合でも必ず意識すべき、代表的な「期限付き手続き」について解説します。 【表】期限が定められている主な相続手続き 手続き名 期限 概要 相続放棄 3か月以内 相続人としての権利を放棄する。借金などを引き継ぎたくないときに有効。 準確定申告 (被相続人の所得税) 4か月以内 亡くなった方が生前に得た所得を、相続人が代理で申告する。 相続税申告 10か月以内 基礎控除額を超える財産がある場合に必要。延滞すると加算税・延滞税の対象。 相続登記 (不動産の名義変更) 3年以内 (2024年4月以降義務化) 登記を怠ると過料(最大10万円)の対象となるため要注意。   ■ 相続放棄(3か月以内) 相続放棄は、「被相続人が多額の借金を残していた場合」などに有効な制度です。 相続人が自らの意思で家庭裁判所に申し立て、相続人の立場そのものを放棄します。 ただし、この手続きには厳格な期限があります。 原則として、相続人が「被相続人が亡くなったこと」と「自分が相続人であること」を知った日から3か月以内に申述しなければなりません。 ・ポイント  ✅ 海外にいる相続人にもこの期限は適用されます。 ✅ 連絡が取れない場合でも、他の相続人は「自身の判断」で放棄の可否を決める必要があります。 ■ 準確定申告(4か月以内) 被相続人が亡くなるまでに得た所得について、相続人が代理で申告する手続きです。 この申告は、相続開始を知った日の翌日から4か月以内に、被相続人の住所地を管轄する税務署に行う必要があります。 ・ポイント ✅ 所在不明の相続人がいる場合、状況に応じて代表相続人が申告を行うことも検討されます。 ✅ 申告期限に遅れると、延滞税・無申告加算税・重加算税などのペナルティが科されます。 ■ 相続税の申告・納税(10か月以内) 被相続人の財産総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合、相続税の申告・納税が必要です。 この申告・納税の期限は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内と決められており、相続人の一部が海外や所在不明であっても期限は変更されません。 なお、所在不明の相続人については相続開始を知った日が来ていないため期限も到来しません。 ・ポイント ✅ 所在不明な相続人がいるなどの理由で分割協議ができない場合でも申告が必要となります。分割ができていない場合は、各種特例の適用が受けられなくなります。 ✅ 分割協議ができない場合は、基本的に名義変更もできないため、被相続人の預金から納税資金を捻出することができません。相続人の手許の資金若しくは銀行等から借り入れて納める必要があります。 ✅ 遅延すると、延滞税・無申告加算税・重加算税などのペナルティが科されます。 ■ 相続登記の申請(3年以内) 2024年4月の法改正により、相続登記は義務化されました。 これにより、相続により不動産を取得した場合、相続開始を知った日から3年以内に登記申請をしなければならないとされています。 ・ポイント ✅登記を放置した場合、最大10万円の過料が課される可能性があります。 相続人が不明でも「期限に間に合わせること」が重要 所在不明の相続人がいる場合、各種手続きが思うように進まないことも多く、対応が遅れがちです。 しかし、期限を過ぎることで発生する不利益の方が大きいため、他の相続人は可能な範囲で手続きを進めておくことが重要です。 円滑に手続きを進めるためのポイントをお伝えします。 2. 期限内に円滑に手続きを進めるための2つのポイント ● ポイント1:国際相続に強い弁護士・税理士に依頼すること 相続に海外在住者や所在不明者が関わる場合は、国際相続に強い専門家(弁護士・税理士)に早期に相談しないと手続きが期限に間に合いません。 相続手続きは、ただでさえ戸籍・財産・税務など複数の分野が絡み合う複雑な手続きです。 それに加えて相続人が海外にいたり、財産が海外にある場合は、言語や制度の違い、どこの国の法律に基づいて手続きすべきか等とても複雑になります。 日常的に国際相続を扱っていない専門家では、対応できないことも多くあります。 一方で、国際相続を専門とする事務所では、現地の弁護士や連携したルートが既に整備されており、調査や申立てもスピーディに進行できます。 相続税の申告期限は10か月。海外の相続人が絡む手続きには時間的・専門的な壁があるからこそ、最初の一歩を誤らないことが最も重要です。 国際相続に精通した弁護士・税理士への相談が、スムーズな相続の鍵となります。 ● ポイント2:期限から逆算したスケジューリングと証拠の保存 手続きを円滑に進めるためには、期限を見据えて計画をたてることが重要です。 特に所在不明の相続人がいる場合は、できる限り早期に捜索を開始し、調査の過程や手段を証拠として記録に残すことが欠かせません。 また、相続開始から6か月を目安に捜索の進捗を整理し、発見できなかった場合には、不在者財産管理人の選任に向けた家庭裁判所への申立て準備へと進むことが必要です。 海外に不明な相続人がいる場合に相続手続きを円滑に進めるためには、期限を意識したスケジューリングと、専門家の支援が欠かせないことがわかりました。 では実際に、相続人が「海外にいて所在が不明なケース」では、どのようにしてその所在を調査していけばよいのでしょうか。 次章では、相続人の行方が分からない場合に取るべき具体的な調査方法について、順を追って解説していきます。 ここでの対応が、その後の手続き全体に大きく影響するため、早期かつ確実な対応が重要です。 3. Step1:所在不明の相続人を捜索 相続人が「海外に住んでいる」「連絡先が不明」「所在不明である」といった場合には、まずその相続人を捜索する必要があります。また、家庭裁判所での手続きに進むためには、所在調査を尽くした記録を残すことが重要です。ここでは、実務上よく行われる調査手段を4つ紹介します。 ● アクション①:戸籍・戸籍の附票を取得して転出国を特定しよう まずは被相続人の戸籍をさかのぼって相続人を確定させ、そのうえで、相続人本人の戸籍の附票を取得しましょう。 附票には、日本国内での転出先や住所の履歴が記載されているため、どの国に移住したのか、あるいはどこに住んでいたのかが分かることがあります。 ✅ 転出先が「〇〇国」などと明記されていれば、次のステップで在外公館への照会が可能になります。 または、外国籍の相続人であれば、弁護士による弁護士会照会を通じて、当該相続人の出入国記録や外国人登録原票を取得することで出国先を把握できることがあります。 ● アクション②:在外公館(日本大使館・領事館)に所在照会を依頼しよう 転出先の国が判明した場合は、該当国にある在外公館(日本大使館・領事館)を通じて所在の照会を行うことができます。 この手続きでは、照会理由書、戸籍謄本、関係図などの添付資料が求められます。 ✅ 回答には数週間〜数か月かかる場合があり、また国によっては照会不可・未回答となることもあります。 ✅ 回答が得られなかった場合でも、「照会を行った事実」自体が調査実績として証拠になります。 ● アクション③:SNSやLinkedInなどの投稿をチェックし、記録しよう 近年では、SNSやLinkedInなどを使った調査も有効です。 LinkedInとは、勤務先や所在地、最終更新日などが分かるビジネスSNSです。 プロフィールには居住地・勤務先・最終ログイン日などが記載されていることが多く、相続人の現況を把握できる手がかりとなります。特に、LinkedInは実名、写真付きでの登録をしていることが多いので、人物を特定することができ、さらにメッセージを直接送ることもできるので有用です。 ✅ 発見したプロフィールや投稿内容はスクリーンショットやPDF化して保存し、裁判所に提出できるようにしておきましょう。 ● アクション④:必要に応じて民間の調査会社に依頼しよう 個人での調査が限界に近づいたら、調査会社(探偵)に依頼するのも一つの手段です。 報告書には調査方法・調査結果・居所の有無などが明記されており、裁判所の申立て時に有効な資料として利用できます。例えば、アメリカでは個人の名前や生年月日、SSN等を元に、その人の住所、資産、親族関係、仕事等を調べられる民間のデータベースがあります。そして、住所と思われるところにレターを送り、所在を確認することがあります。 ✅ 調査費用は数万円〜十数万円程度が一般的です。費用対効果を見極めつつ、必要に応じて検討しましょう。 4. Step2:所在不明の相続人がいても手続きを滞りなく進める方法 所在が分からない相続人の捜索を尽くしても、発見に至らない場合──。 そんなときは、法的な手続きを活用して、他の相続人だけでも相続を前に進めることが可能です。ここでは、代表的な2つの制度をご紹介します。 ● アクション①:家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申立てよう 相続人の一人が所在不明でも、調査を尽くした証拠があれば、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てることができます。裁判所は、相続人に代わって不在者財産管理人を選任することになるので、相続人が所在不明であることを慎重に確認します。そのため、申立をする場合は、詳細な調査資料を提出する必要があります。 不在者財産管理人とは、所在不明の相続人に代わって、遺産分割協議や名義変更などの手続きに参加する代理人のことです。裁判所が中立的な弁護士を不在者財産管理人として選任します。  選任には2〜3か月ほどかかることもあるため、調査を始めたら並行して準備しておくとよいでしょう。なお、申立にあたっては、不在者財産管理人の報酬として予納金(50万円程度)を納める必要があります。 ✅ 原則として不在者財産管理人は法定相続分を確保する必要があります。 ✅ 裁判所が認めるまで、他の相続人だけで遺産分割をすることはできません。 ● アクション②:家庭裁判所に失踪宣告の申立てをしよう(今後も発見することが難しい場合)  失踪宣告は、所在不明から7年を経過した場合に家庭裁判所へ申立てができる手続きで、法律上その人を「死亡」とみなして扱えるようになります。 宣告が認められれば、他の相続人だけで自由に遺産分割協議を進めることができます。 起算日や公告期間など注意すべき点もあるため、専門家への相談が重要です。 ●不在者財産管理人の選任と失踪宣告の比較 以下の比較表では、不在者財産管理人の選任と失踪宣告の違いをまとめています。 項目 不在者財産管理人の選任 失踪宣告 内容 家庭裁判所が代理人を選任 家庭裁判所が「死亡」とみなす法的認定 要件 一定期間連絡が取れない(数か月~数年) 7年以上生死不明、かつ、起算日が明確であること 目的 代理人による遺産分割協議などの相続手続きを行う 相続人を死亡とみなし、他の相続人で分割協議や名義変更が行える 分割方法 原則として法定相続分まで 他の相続人のみで遺産分割協議が可能 手続きに 必要な期間 比較的短期間(1〜3か月程度) 公示期間含めて数か月〜半年かかることも 効力 本人が現れたら終了 宣告が取り消されるまで死亡とみなされる 不在者財産管理人が代理で遺産分割協議に参加する場合、不在者の法定相続分はその取り分として確保する必要があります。 これを他の相続人で自由に分けるには、失踪宣告によって法律上「死亡」扱いとする必要があります。 起算日が明確でない等の理由からすぐには失踪宣告できないこともあるため、将来的に失踪宣告を行う可能性がある場合には、調査の記録を残しておくことが大切です。 5. 財産も不要なら「相続放棄」の選択肢も 相続放棄をすると、法律上「はじめから相続人でなかった」扱いになるため、遺産分割や名義変更などの手続きにも関わる必要がなくなります。 6. 国際相続に強い弁護士・税理士の支援が必要となる理由 相続手続きを円滑に進めるには、専門家のサポートが不可欠ですが、特に「国際相続」が関わる場合には、国際相続に精通した弁護士・税理士を選ぶことが非常に重要です。その理由は以下の通りです。 ① 弁護士・税理士にも得意・不得意分野がある 相続業務を日常的に扱っていない弁護士や税理士も多く、中には年に1件も相続案件を担当していないという専門家も存在します。特に海外が関係する相続となると、経験がまったくない専門家も多く、思わぬトラブルや遅延の原因となり得ます。 弁護士・税理士であれば誰でもいいということはなく、実績や専門性を見極めて依頼することが大切です。 ② 各国の法律や制度が異なり、現地の専門家との連携が必要なこともある 国ごとに制度が異なるため、日本国内だけでは完結できない手続きが発生することがあります。 国際相続に強い専門家であれば、現地の弁護士や会計士と連携できるネットワークを持っているケースが多く、安心して任せられます。 経験のない専門家に依頼すると、自分で現地の専門家を探す必要に迫られることにもなりかねません。 ③ 国際相続でなくてもタイトなスケジュールがさらにシビアに 相続税の申告期限(10か月以内)や相続登記の義務(3年以内)などの期限があります。相続人の所在不明や海外在住などが絡むと、それだけで時間がかかりやすく、準備や判断の遅れが致命的になり得ます。 こうしたケースに慣れた弁護士・税理士でなければ、期限に間に合わないリスクが高まります。 ④ 状況に応じた柔軟で迅速な判断と対応が求められる 相続人の調査によって新たな事実が判明したり、海外の法律が関係したりと、国際相続は一筋縄ではいかないことが多々あります。 その都度、適切に判断し、書類の整備や申立て方法を柔軟に変更できるかどうかが結果を左右します。 国際相続の経験が豊富な専門家であれば、こうした事態にも迅速・的確に対応でき、スムーズに手続きを進めることができます。 7. 国際相続に強い税理士 4つの基準 国際相続をスムーズに進めるには、「経験豊富な専門家に早期に相談すること」が非常に重要です。とはいえ、「誰に相談すべきか分からない」という声も多く聞かれます。そこで、以下のポイントを参考にして、適切な税理士を見つけましょう。 専門家を探すときは、まずは事務所のホームページを丁寧に確認することが基本です。以下の点に着目しましょう 【基準①】「相続専門」や「国際相続対応」と明記されているか 多くの税理士は法人の顧問や個人の確定申告を中心に業務を行っています。相続、国際相続の経験が豊富な税理士はホームページに「相続専門」や「国際相続対応」と明記されています。 【基準②】国際相続の実績が紹介されているか 具体的な実績が紹介されている場合があります。同様の案件実績があれば安心して任せることができるでしょう。 【基準③】経験年数や実績は十分か 目安としては10年以上の実務経験や、相続・国際案件を継続的に扱っている実績があるか確認できるとよいでしょう。 【基準④】海外の専門家との連携体制があるか 特に不動産・預金・証券などが海外にある場合は、現地の法律家や専門家とスムーズに連携できるかが重要です。信頼できる国際相続の専門家は、各国の現地弁護士・税理士・会計士とのネットワークを持っており、自分で探す手間を省いてくれます。 ホームページで詳細までわからない場合は、相談時に「経験」や「対応実績」を率直に尋ねてみましょう。「国際相続はどのくらい扱っていますか?」「海外に住む相続人との手続き経験はありますか?」など、率直に質問して大丈夫です。経験があれば、過去の対応例を具体的に説明してくれるはずです。 8. ご相談は、信頼と実績の「税理士法人マインライフ」へ 相続人が海外在住、さらには所在不明―― そのような難しいケースでも、最適なサポート体制が弊社には整っています。 税理士法人マインライフは、新宿・津田沼を拠点に、相続・国際相続の専門家として豊富な実績を持つ少数精鋭の税理士法人です。年間数百件の相続税申告を担当しており、経験豊富な税理士が必ず最初から最後まで対応します。 マインライフが選ばれる理由 強み 内容 ① 経験豊富な専門家が直接対応 少数精鋭体制で、常に経験豊富な税理士が対応。担当が途中で変わる心配がありません。 ② 相続税申告に特化し、豊富な実績 相続専門の法人だからこそ、1人当たりの担当件数も多く、実践的なノウハウが蓄積されています。 ③ 海外案件にも強い独自ネットワーク 弁護士・司法書士・現地専門家との連携体制が整っており、海外財産や海外在住者の手続きに対応可能です。 ④ 申告だけでなく、相続対策にも精通 単なる申告業務だけではなく、納税資金対策や二次相続設計など、将来を見据えたオーダーメイド提案が得意です。 期限が迫る中、「海外在住で手続きが進まない」「申告時期が不安」と感じている方は、ぜひ税理士法人マインライフへご相談ください。 初回面談は無料です。ご状況をお伺いし、今すぐできる最善の方法とスケジュールをご提案いたします。 9. まとめ ・相続人が海外にいて連絡が取れない場合でも、相続手続きを進める方法はある ・相続税申告や相続放棄など、期限のある手続きは待ってくれないため、早めの対応が不可欠 ・所在不明の相続人がいるときは、まずは調査記録を残すことが重要 ・発見できなかった場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申立てることで手続きを進められる ・状況に応じて、失踪宣告を検討する場合もある(7年以上行方不明など) ・海外在住の相続人がいる場合、印鑑証明の代わりにサイン証明を取得する必要がある ・名義変更や相続税申告など、並行して進めることができる手続きは計画的に動かす ・相続や国際案件に慣れていない専門家では対応が遅れるリスクもあるため、経験豊富な専門家への早期相談が鍵 海外に相続人がいる場合や連絡が取れない相続人がいる場合でも、制度を正しく理解し、必要な手続きを段階的に進めれば、相続は確実に前に進められます。この記事がその第一歩となれば幸いです。

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